腰の構造と腰痛

人間の背骨は、堆骨と呼ばれ小さな骨が24個連なり、ゆるやかにS字状にカーブしています。
<腰>とは、S字カーブの下部にあたる堆骨が5個連なった部分を指し、この堆骨は特に<腰椎>
と呼ばれています。
また堆骨と堆骨の間は、椎間板というクッションの役割をする軟骨や、骨と骨を結び付けている靱帯
があるため、腰はなめらかに動きます。





図からもわかるうように、背骨の構造以上、腰椎部分に上半身の重さ、体重の約8割が集中します。
このため、どうしても腰に負担がかかり、傷めやすくなります。
つまり、腰痛は直立する人間の宿命とも言えるのです。





腰痛の主な原因としては、上記のようなものがあります。





背骨は、腹筋や背筋などの筋肉で支えられていますが、この筋肉が疲れたり衰えたりすると、腰椎への
負担が大きくなるので、腰痛が起こりやすくなります。





椎間板は、筋力の衰えや悪い姿勢などで、負担が大きくなると傷つきやすくなります。
また、適度な運動や作業であっても、同じことを繰り返す反復運動を続けたりすると、まるでロープが摩擦で
擦り減っていくように、次第に変形していきます。
こうした椎間板の変形も腰痛の原因の一つです。





さらに、急に腰をひねったときや、重いものを持ち上げようとしたときなど、急激に腰に負担がかかったときには、
靱帯が傷つく・・・いわゆる「ぎっくり腰」を起こすことも珍しくありません。
こうした急性の腰痛は、ひどい場合には手術が必要になることもあります。